【遺品整理】自分で行う?業者に任せる?あなたに合う方法がわかる完全比較


故人の大切な遺品整理を前に、ご自身で行うべきか、専門業者に任せるべきかお悩みではありませんか?
費用や時間、精神的負担など5つの観点から両者を徹底比較し、あなたに最適な方法がわかる診断チャートもご用意しました。
ご自身の状況に合った後悔のない選択ができ、具体的な一歩を踏み出せるようになります。
まず知っておきたい遺品整理の基本

大切な方が亡くなられた後、避けては通れないのが「遺品整理」です。
遺品整理は、単なる部屋の片付けではありません。故人の生きた証と向き合い、思い出を整理し、遺族が新たな一歩を踏み出すための大切なプロセスです。
遺品整理を自分で行うか、専門の業者に依頼するかを判断する前に、まず知っておくべき基本的な知識について解説します。ご自身の状況と照らし合わせながら、最適な方法を見つけるための第一歩としましょう。
遺品整理とはいつから始めるべきか
「遺品整理は、いつから始めなければいけない」という法律上の決まりは一切ありません。
ご遺族の気持ちの整理がつくことが最も大切です。しかし、実際にはさまざまな手続きや契約の都合上、ある程度の目安を持って進めることが望ましい場合もあります。
一般的に、多くの方が遺品整理を始めるタイミングは以下の通りです。
タイミングの目安 | 選ばれる理由 | 注意点 |
---|---|---|
四十九日の法要後 | 親族が集まりやすく、故人を偲びながら形見分けなどの話し合いを進めやすい時期です。仏教的な区切りとして、気持ちの整理がつきやすいタイミングでもあります。 | まだ悲しみが深い時期でもあります。無理に進める必要はありません。 |
各種手続きが一段落した後 | 死亡届の提出や葬儀、相続手続きなどが落ち着き、時間的・精神的に少し余裕ができたタイミングです。冷静に遺品と向き合えます。 | 相続放棄(3ヶ月以内)や相続税の申告(10ヶ月以内)など、期限のある手続きを忘れないようにしましょう。 |
賃貸物件の退去期限前 | 故人が賃貸住宅にお住まいだった場合、契約に基づいた退去期限までに部屋を空にする必要があります。この期限が遺品整理のきっかけになるケースは非常に多いです。 | 期限が迫っていると焦ってしまい、大切なものまで誤って処分してしまうリスクがあります。計画的に進めることが重要です。 |
ご自身の心の整理がついた時 | 期限などに縛られず、ご自身の気持ちが前向きになった時に始めるパターンです。故人との思い出をゆっくりと振り返りながら、自分のペースで進められます。 | 持ち家の場合でも、固定資産税は発生し続けます。また、空き家を長期間放置すると、防犯や衛生面での問題が生じる可能性があります。 |
このように、遺品整理を始める時期に正解はありません。
焦らず、まずは親族と話し合うことから始めましょう。
自分で行うか業者に頼むか判断する前の確認事項
「費用を抑えたいから自分でやろう」「時間がないから業者に頼もう」とすぐに決めてしまう前に、まずは現状を正確に把握することが後悔しないための重要なステップです。
以下の項目をチェックし、ご自身の状況を客観的に整理してみましょう。
確認項目 | チェックするポイント | なぜ確認が必要か |
---|---|---|
遺品の量と家の間取り | ・遺品は段ボール何箱分くらいありそうか ・大型の家具や家電はいくつあるか ・部屋の広さ(ワンルーム、一軒家など) | 物量や家の広さは、作業に必要な時間や人数、処分費用に直結します。一軒家まるごととなると、個人での対応は想像以上に困難です。 |
作業にかけられる時間と労力 | ・遺品整理に割ける日は何日あるか ・1日に何時間くらい作業できるか ・体力的に無理なく作業できるか | 遺品整理は仕分け、梱包、搬出、清掃と多岐にわたる肉体労働です。週末しか作業できない場合、数ヶ月以上かかることも珍しくありません。 |
協力者の有無 | ・手伝ってくれる親族や友人はいるか ・遠方に住んでいないか、日程は合うか | 協力者がいれば、時間的・体力的な負担は大幅に軽減されます。一方で、一人ですべてを背負う場合は、業者への依頼を検討する重要な判断材料になります。 |
探すべき貴重品・重要書類 | ・現金、預金通帳、有価証券、貴金属 ・不動産の権利書、保険証券、年金手帳 ・借金の契約書や督促状など | 相続手続きに必要な重要書類や、財産に関わるものを誤って処分してしまうと、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。 |
処分が難しいものの有無 | ・エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機 ・ピアノ、仏壇、神棚 ・パソコン、消火器、金庫など | 家電リサイクル法対象品や、専門的な処分方法が必要なものは、自治体の通常ゴミでは回収できません。別途、手続きや費用が発生します。 |
家の状況と契約 | ・持ち家か賃貸か ・賃貸の場合、退去期限はいつか ・特殊清掃(孤独死など)が必要な状態か | 賃貸物件の退去期限は絶対です。また、特殊な清掃や消臭が必要な場合は、個人での対応は極めて困難であり、専門業者の力が必要不可欠です。 |
いかがでしたでしょうか?
この現状把握が、あなたにとって最適な遺品整理の方法を選ぶための羅針盤となるのです。
遺品整理を自分で行う場合のメリットとデメリット

故人の遺品整理を考えたとき、まず頭に浮かぶのが「自分たちでできるだろうか?」ということではないでしょうか。
ご遺族自身で遺品整理を行うことには、費用面や精神面で大きなメリットがある一方、時間や労力、専門知識の面で無視できないデメリットも存在します。
ここでは、ご自身で遺品整理を行う場合のメリットとデメリットを詳しく解説します。どちらの方法がご自身に合っているか判断するための、大切な情報となりますので、ぜひ参考にしてください。
自分で遺品整理を行う3つのメリット
まずは、ご自身で遺品整理を行うことのメリットを3つのポイントに絞って見ていきましょう。費用を抑えられるだけでなく、故人と向き合う大切な時間を確保できるという側面もあります。
1. 費用を大幅に抑えられる
自分で行う場合にかかる費用は、主にゴミ袋代、粗大ゴミの処理手数料、清掃用品代、必要であればレンタカー代など実費のみです。
遺品の量が少なければ、数千円から数万円程度で済むケースも少なくありません。
2. 故人との思い出を振り返りながら自分のペースで進められる
遺品整理は、単なる「片付け」ではありません。故人が生きてきた証と向き合い、思い出を整理する大切な時間でもあります。
写真や手紙を一つひとつ見返したり、親族と思い出話をしながら形見分けをしたりと、ゆっくりと故人と向き合うことで、ご自身の心の整理にも繋がります。これは、ご遺族にとって何にも代えがたい貴重な時間となるでしょう。
3. 貴重品や重要書類を確実に自分で管理できる
遺品の中には、現金や預金通帳、印鑑、不動産の権利書といった財産に関わるものから、手紙や日記、写真など極めてプライベートなものまで含まれます。
優良な業者であれば貴重品の捜索も丁寧に行いますが、「万が一紛失したら…」「他人に見られたくない…」といった不安を完全に払拭したい方にとっては、非常に大きなメリットと言えます。
自分で遺品整理を行う際の注意点とデメリット
メリットがある一方で、自分で行う遺品整理には多くの困難が伴います。安易に始めて後悔しないよう、注意点とデメリットもしっかりと把握しておきましょう。
1. 膨大な時間と身体的な労力がかかる
遺品の量は、ご遺族が想像しているよりもはるかに多いことがほとんどです。
遠方にお住まいの場合は、現場まで何度も通う必要があり、交通費や宿泊費、そして貴重な休日を費やすことになります。
賃貸物件の場合は退去期限が迫る中、焦って作業を進めなければならないというプレッシャーもかかります。
2. 精神的な負担が大きい
メリットとして挙げた「故人と向き合う時間」は、時として大きな精神的負担となります。
思い出の品々を前にして作業が全く進まなくなってしまったり、故人を失った悲しみが再びこみ上げてきて、うつ状態になってしまったりするケースも少なくありません。
3. 不用品の分別・処分に専門知識が必要
遺品整理で出た不用品は、自治体のルールに従って正しく処分しなければなりません。しかし、ゴミの分別ルールは複雑で、何をどの日にどうやって捨てれば良いのか調べるだけでも一苦労です。
知識がないまま処分しようとすると、不法投棄とみなされる恐れもあるため、細心の注意が求められます。
4. 価値ある遺品を見逃す可能性がある
故人が収集していた骨董品や絵画、ブランド品、貴金属など、一見すると価値がわからないものでも、専門家が見れば高値で買い取ってもらえる可能性があります。
本来であればプラスになったはずの資産を、知らず知らずのうちに手放してしまうのは、非常にもったいないことです。
5. 特殊な状況に対応できない
もし、故人が孤独死や自殺などで亡くなられ、発見が遅れてしまった場合、お部屋には体液や血液による汚損や、強烈な臭気が発生していることがあります。
このような状況では、通常の清掃では対応できず、感染症のリスクもあるため「特殊清掃」と呼ばれる専門的な作業が必要です。
このようなケースでは、個人での対応は不可能であり、速やかに専門業者へ依頼することが必須となります。
遺品整理を業者に依頼する場合のメリットとデメリット

ご自身で遺品整理を行うのが難しい場合、専門の業者に依頼するという選択肢があります。プロに任せることで得られる安心感は大きいですが、一方で費用面などのデメリットも存在します。
ここでは、業者に依頼する場合のメリットとデメリットを詳しく解説しますので、ご自身の状況と照らし合わせながら検討してみてください。
遺品整理を業者に依頼する4つのメリット
まずは、遺品整理を業者に依頼するメリットから見ていきましょう。時間や労力、精神的な負担を大きく軽減できる点が特徴です。
メリット1. 時間と身体的な労力を大幅に削減できる
最大のメリットは、時間と労力を圧倒的に節約できることです。
遠方にお住まいで何度も実家に通うのが難しい方や、仕事が忙しくて時間が取れない方にとって、これは非常に大きな利点と言えるでしょう。
メリット2. 精神的な負担を軽減できる
遺品整理は故人様との思い出が詰まった品々を一つひとつ整理していく、精神的に辛い作業でもあり、品物を目にするたびに思い出がよみがえり、悲しみで作業が進まなくなってしまう方も少なくありません。
「遺品整理士」などの資格を持つスタッフが在籍する業者であれば、ご遺族の気持ちに寄り添ったきめ細やかな対応も期待できるでしょう。
メリット3. 専門知識を活かした適切な対応が期待できる
遺品整理には、不用品処分の知識だけでなく、様々な専門性が求められます。プロの業者に依頼することで、素人では難しい対応も一括で任せることができます。
メリット4. トラブルのリスクを回避できる
例えば、大型家具を運び出す際に壁や床を傷つけてしまう「家屋の破損リスク」や、重い物を運んで腰を痛めるなどの「怪我のリスク」です。
作業時の騒音や車両の駐車など、近隣住民への配慮も徹底してくれるため、ご近所トラブルの心配もありません。
遺品整理を業者に依頼する際の注意点とデメリット
多くのメリットがある一方で、業者への依頼には注意すべき点やデメリットも存在します。契約後に後悔しないよう、しっかりと把握しておきましょう。
デメリット1. 費用が高額になる場合がある
最も大きなデメリットは、当然ながら費用がかかることです。
料金は部屋の間取りや物量、作業内容によって大きく変動します。
間取り | 料金相場 |
---|---|
1R・1K | 30,000円~80,000円 |
1LDK・2DK | 70,000円~200,000円 |
2LDK・3DK | 120,000円~300,000円 |
3LDK・4DK | 170,000円~500,000円 |
4LDK~ | 220,000円~ |
※上記はあくまで目安です。物量や作業内容、オプション(特殊清掃など)の有無によって料金は変動します。
費用の内訳や追加料金の規定が不明確な業者もいるため、必ず複数社から見積もりを取り、内容をしっかり比較検討することが重要です。
デメリット2. 悪徳業者が存在する
残念ながら、遺品整理業界にはご遺族の悲しみや弱みにつけ込む悪徳業者が存在するのも事実です。
こうした被害に遭わないためには、信頼できる優良業者を慎重に見極める必要があります。
デメリット3. 故人との思い出に浸る時間が少なくなる
効率を重視するあまり、心の整理が追いつかないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ご自身のペースで故人様と向き合いたいという気持ちが強い場合は、業者への依頼が不向きな可能性もあります。
【徹底比較】遺品整理は自分と業者どちらが良いか5項目で解説

遺品整理を自分で行うべきか、それとも専門の業者に依頼すべきか、多くの方が悩むポイントです。
費用や時間、精神的な負担など、考慮すべき点は多岐にわたります。
ここでは、5つの重要な項目をピックアップし、それぞれの場合を具体的に比較しながら、あなたにとって最適な方法を見つけるお手伝いをします。
比較1 費用
遺品整理において、最も気になるのが「費用」ではないでしょうか。
一見すると自分で行う方が安く済みそうですが、実際には見えないコストがかかることもあります。業者に依頼する場合の料金相場と合わせて、詳しく見ていきましょう。
自分で行う場合の費用内訳
自分たちで遺品整理を行う場合、業者への依頼料はかかりませんが、下記のような実費が発生します。遺品の量や種類によっては、合計金額が予想以上に膨らむ可能性も考慮しておきましょう。
- ゴミ袋代:自治体指定のゴミ袋を大量に購入する必要があります。
- 粗大ゴミ処理手数料:家具や布団など、粗大ゴミの処分には1点数百円から数千円の手数料がかかります。
- 家電リサイクル料金:テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、法律に基づきリサイクル料金の支払いが必要です。
- 車両費:粗大ゴミを処理施設へ持ち込むための軽トラックのレンタル代やガソリン代がかかる場合があります。
- 清掃用具代:マスク、手袋、洗剤、雑巾など、掃除に必要な道具一式の購入費用です。
- その他:遠方に住んでいる場合は、実家との往復交通費や宿泊費も必要になります。
業者に依頼する場合の料金相場
遺品整理業者に依頼する場合の料金は、主に「部屋の間取り」「遺品の量」「作業人数」「作業時間」などによって決まります。あくまで目安ですが、一般的な料金相場は以下の通りです。
間取り | 料金相場 | 作業時間(目安) | 作業人数(目安) |
---|---|---|---|
1R・1K | 30,000円~80,000円 | 2~4時間 | 1~2名 |
1DK・1LDK | 70,000円~200,000円 | 3~6時間 | 2~3名 |
2DK・2LDK | 120,000円~300,000円 | 4~8時間 | 3~4名 |
3DK・3LDK | 170,000円~500,000円 | 6~12時間 | 4~6名 |
4LDK以上・一軒家 | 250,000円~ | 1日~数日 | 5名~ |
上記の料金には、仕分け、梱包、搬出、簡易清掃、不用品処分などの基本的なサービスが含まれていることがほとんどです。
正確な料金を知るためには、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。
比較2 時間と労力
費用と同じくらい重要なのが、時間と労力の比較です。特に、お仕事をされている方や遠方にお住まいの方にとっては、大きな判断基準となるでしょう。
項目 | 自分で行う場合 | 業者に依頼する場合 |
---|---|---|
作業期間 | 数週間~数ヶ月以上かかることも。週末しか作業できない場合、長期化しやすいです。 | 多くの場合、1日~数日で完了します。プロが複数人で効率的に作業を進めます。 |
肉体的な労力 | 仕分け、梱包、大型家具・家電の搬出、清掃など、すべての作業を自分たちで行うため、非常に大きな負担がかかります。 | 基本的に立ち会いと指示のみでOK。重いものを運んだり、汚れた場所を掃除したりする必要はありません。 |
手続きの手間 | ゴミの分別ルール確認、粗大ゴミの申し込み、家電リサイクルの手続きなど、すべて自分で行う必要があります。 | 面倒な手続きの多くを代行してもらえます。遺族は貴重品の確認などに集中できます。 |
時間は有限です。遺品整理に時間を取られてしまい、相続手続きや各種名義変更といった他の重要な手続きが滞ってしまうことも考えられます。
時間と労力を他のことに使いたい場合は、業者への依頼が賢明な選択と言えるでしょう。
比較3 精神的な負担
遺品整理は、単なる片付けではありません。
故人との思い出が詰まった品々を整理する作業は、想像以上に精神的な負担が大きいものです。
自分で行う場合、一つひとつの品を手に取るたびに思い出がよみがえり、悲しみで作業が中断してしまうことがよくあります。また、「これを捨ててしまっていいのだろうか」という罪悪感に苛まれることも少なくありません。
一方、業者に依頼すると、第三者が客観的かつ効率的に作業を進めてくれます。遺品整理士のような専門資格を持つスタッフは、遺族の気持ちに寄り添った丁寧な対応を心がけています。
物理的な作業を任せることで、遺族は故人を偲ぶ時間に集中でき、精神的な負担を大幅に軽減できるのが大きなメリットです。
比較4 専門性(買取・供養・特殊清掃)
遺品の中には、専門的な知識や対応が必要なものも含まれます。こうした専門性の高い分野では、業者に依頼するメリットが際立ちます。
- 買取:自分たちでリサイクルショップに持ち込んだりフリマアプリで売ったりする場合、その価値が分からず安く手放してしまうリスクがあります。遺品整理業者は、骨董品や美術品、貴金属、ブランド品などの査定に長けていることが多く、専門の鑑定士と連携して適正価格で買い取ってくれます。
- 供養:仏壇や神棚、人形、写真など、そのまま処分することに抵抗がある品物は少なくありません。多くの業者は、お寺と提携して合同供養やお焚き上げのサービスを提供しています。適切な方法で供養してもらえるため、安心して手放すことができます。
- 特殊清掃:万が一、孤独死などで発見が遅れてしまったお部屋は、ご自身で清掃することは極めて困難です。血液や体液の除去、強烈な死臭の消臭、害虫駆除などには、専門的な薬剤や機材、ノウハウが不可欠です。このような状況では、特殊清掃に対応できる専門業者への依頼が必須となります。
比較5 トラブルのリスク
最後に、起こりうるトラブルのリスクについても比較しておきましょう。どちらの方法にもリスクは存在しますが、その性質は異なります。
- 貴重品や権利書、有価証券などの重要書類を誤って処分してしまう。
- 大型家具の搬出時に、マンションの共用部や室内の壁・床を傷つけてしまう。
- 親族間で形見分けをめぐり、感情的な対立が生まれる。
- 分別ルールを間違えたり、不法投棄とみなされたりする。
- 悪徳業者による法外な追加料金の請求。
- 貴重品や金目のものを勝手に持ち去られる(盗難)。
- 回収した遺品を不法投棄される。
業者に依頼する場合のリスクは、主に「業者選びの失敗」に起因します。
しかし、「損害賠償責任保険」に加入している優良な業者を選べば、万が一の物損事故にもきちんと補償してもらえます。
あなたはどっち?自分に合う遺品整理の方法がわかる診断チャート

これまでのメリット・デメリットを踏まえ、ご自身の状況にどちらの方法が合っているか、簡単な診断チャートで確認してみましょう。以下の項目に「はい」「いいえ」で答えて、ご自身の状況を客観的に見つめ直してみてください。
診断チャート質問事項(Q&A)
- 遺品整理のために、1週間以上のまとまった時間を確保できますか?
- 遺品が置かれている家は、1K〜2DK程度ですか?(遺品の量は少ないですか?)
- 整理を手伝ってくれる親族や友人が2人以上いますか?
- 重量物の運搬や長時間の作業に耐えられる体力に自信がありますか?
- 故人の思い出の品と向き合い、一つひとつ自分の手で仕分けをしたいですか?
- 骨董品やブランド品など、価値の判断が難しいものがほとんどありませんか?
- 遺品整理を行う家は、自宅から車で1時間以内の場所にありますか?
- 不用品の分別ルールを調べたり、自治体の回収日を確認したりする手間を惜しみませんか?
- 孤独死などで、特殊清掃や消臭・消毒が必要な状況ではありませんか?
- 賃貸物件の退去日など、作業完了を急ぐ明確な期日はありませんか?
いかがでしたでしょうか。「はい」と「いいえ」の数をもとに、どちらの方法があなたにおすすめか、詳しく見ていきましょう。
自分で遺品整理するのがおすすめな人
診断チャートで「はい」が7個以上あった方は、ご自身で遺品整理を進められる可能性が高いでしょう。特に、以下のような特徴に当てはまる方におすすめです。
- 費用を最優先で抑えたい方
業者に支払う人件費やサービス料がかからないため、粗大ゴミの処分費用や清掃道具代など、実費のみで済ませることができます。とにかく費用をかけずに、自分の労力でカバーしたいと考えている方には最適な選択です。 - 時間に十分な余裕がある方
仕事や家庭の事情に縛られず、数週間から数ヶ月単位でじっくりと遺品整理に取り組める方です。誰にも急かされることなく、故人との思い出を振り返りながら自分のペースで進めたいという方に向いています。 - 遺品の量が少なく、整理する家が小規模な方
ワンルームや1LDKなど、作業範囲が限定的であれば、一人や少人数でも比較的スムーズに進められます。物の量が少なければ、分別や搬出の負担も大きくありません。 - 体力に自信があり、協力者がいる方
タンスや冷蔵庫といった大型家具・家電の搬出には、相当な体力が必要です。ご自身が健康であることはもちろん、快く手伝ってくれるご親族や友人がいる場合は、自分たちで行うハードルが大きく下がります。 - 精神的に落ち着いており、故人の品と向き合える方
遺品整理は、故人を偲ぶ大切な時間でもあります。精神的に落ち着いた状態で、一つひとつの品を手に取り、自分の手で形見分けや処分を判断したいと強く願う方にとっては、何にも代えがたい貴重な経験となるでしょう。
業者に遺品整理を依頼するのがおすすめな人
診断チャートで「いいえ」が4個以上あった方、または特定の項目(特に5, 9, 10番など)に「いいえ」が付いた方は、専門業者への依頼を強くおすすめします。無理にご自身で行うと、心身の不調やトラブルにつながる可能性があります。
- 仕事が多忙、または遠方に住んでいる方
遺品整理のためにまとまった休みを取れない、あるいは実家が遠方で何度も通うことが物理的に難しい場合、業者に任せるのが現実的です。時間的・距離的な制約を、プロの力で解決したい方に最適です。 - 遺品の量が多い、または家がゴミ屋敷状態の方
一軒家まるごとや、足の踏み場もないほど物が散乱している状況では、個人の手には負えません。仕分けから搬出、清掃までを一日で完了させたいなど、迅速かつ効率的に作業を進めたい方は、業者に依頼するべきです。 - 心身の負担を少しでも軽くしたい方
高齢で体力に不安がある方や、大切な方を亡くしたばかりで精神的に辛い状況にある方にとって、遺品整理は過酷な作業です。精神的なショックが大きい場合や、体力的な負担を避けたい場合は、無理せず専門家に頼りましょう。 - 専門的な対応が必要な方
骨董品や美術品の価値がわからない、仏壇や神棚の供養をきちんと行いたい、孤独死による特殊清掃や消臭が必要、といったケースです。買取、供養、特殊清掃など、専門知識や資格が求められる作業は、迷わずプロに任せるのが賢明です。 - 退去日が迫っている、または相続で揉めたくない方
賃貸物件の明け渡し期限が迫っている場合、迅速な作業が不可欠です。また、親族間での遺産分割を円滑に進めるため、第三者である業者に公平な立場で仕分けをしてもらうことで、感情的なトラブルを未然に防ぐ効果も期待できます。
自分で行うと決めた方へ 遺品整理の進め方と注意点

ご自身で遺品整理を行うと決めたのですね。
故人を偲びながら自分のペースで進められるのが、ご自身で行う最大のメリットです。しかし、無計画に進めてしまうと、予想以上に時間や労力がかかり、親族間でのトラブルに発展してしまう可能性もあります。
この章では、後悔しない遺品整理をご自身で行うために、具体的な進め方の手順と、知っておくべき注意点を詳しく解説していきます。
遺品整理を始める前の準備と親族との話し合い
遺品整理を始める前に最も重要なのが、相続人全員の同意を得て、親族間でしっかりと話し合うことです。遺品は故人のものであると同時に、法的には相続人全員の共有財産となります。一人の判断で勝手に処分を進めてしまうと、後々「大切なものを捨てられた」「価値のあるものを勝手に売却した」といった深刻なトラブルにつながりかねません。
まずは故人のエンディングノートや遺言書がないかを確認し、故人の意思を尊重することを最優先にしましょう。その上で、以下の点について親族と話し合い、合意形成を図ることが大切です。
- スケジュールの共有:いつから遺品整理を始めるのか、いつまでに終わらせるのか、全員が参加できる日はあるかなどを具体的に決めます。
- 役割分担:誰がリーダーシップをとるのか、仕分け、不用品の搬出、清掃、各種手続きなど、作業の分担を明確にしておくとスムーズです。
- 形見分けのルール:誰が何を受け継ぐのか、希望が重複した場合の決め方(話し合い、抽選など)を事前に決めておきましょう。
- 費用の分担:粗大ごみの処分費用、清掃費用、一時的な保管場所のレンタル料など、発生が予想される費用を誰がどのように負担するのかを話し合います。
- 残す・処分の基準:「写真や手紙はすべて残す」「1年以上使っていない家電は処分する」など、大まかな基準を共有しておくと、作業中の判断が楽になります。
話し合いと並行して、遺品整理に必要な道具も準備しておきましょう。事前に揃えておくことで、作業を中断することなく効率的に進められます。
- マスク、軍手(滑り止め付きがおすすめ)
- ダンボール(大小さまざまなサイズ)
- ゴミ袋(自治体指定のもの、強度のあるもの)
- ガムテープ、養生テープ
- 油性マジック(ダンボールの中身を記載するため)
- カッター、はさみ
- 雑巾、ほうき、ちりとりなどの掃除用具
- 脚立や踏み台
失敗しないための遺品整理の4ステップ
準備が整ったら、いよいよ実際の作業に入ります。やみくもに手を付けるのではなく、以下の4つのステップに沿って進めることで、効率的かつ確実に遺品整理を完了させることができます。
ステップ1:遺品の全体像を把握しスケジュールを立てる
まずは家全体を見渡し、どの部屋にどれくらいの物があるのかを把握します。
その上で、無理のない現実的なスケジュールを立てましょう。「今度の週末は寝室だけ」「平日の夜に1時間ずつクローゼットの中を」など、具体的で細かな計画を立てることが、挫折しないためのコツです。
ステップ2:遺品を「貴重品」「残す」「保留」「処分」に仕分ける
遺品整理の核となるのが「仕分け」作業です。ダンボールやスペースを分け、すべての遺品を以下の4つに分類していきます。
- 貴重品:現金、預金通帳、印鑑、有価証券、権利書、貴金属、保険証券、年金手帳など。これらは相続手続きに直結するため、最優先で探し出し、まとめて安全な場所に保管してください。
- 残すもの(形見分け):写真、手紙、思い出の品、親族が引き継ぎたいものなど。
- 保留するもの:すぐに判断がつかないもの。迷ったら無理に決めず、「保留」箱に入れておき、後日改めて冷静な頭で判断しましょう。
- 処分するもの:不要な衣類、日用品、壊れた家具・家電など。
仕分けは一部屋ずつ、あるいは「衣類」「書籍」などアイテムごとに集中して行うと効率的です。書類関係は、契約書や保証書など重要なものが混じっている可能性があるので、中身を確認せずに捨てないよう特に注意が必要です。
ステップ3:形見分けと不用品の分別
ステップ2で「残すもの」に分類した品々を、事前に決めたルールに沿って親族で形見分けします。この時、故人との思い出を語り合うことで、心の整理がつくこともあります。
次に、「処分するもの」を自治体のルールに従って分別します。「可燃ごみ」「不燃ごみ」「資源ごみ」「粗大ごみ」など、細かく分けていきましょう。この段階で正しく分別しておくことで、後の処分が非常に楽になります。
ステップ4:不用品の処分と清掃
分別した不用品を、それぞれの方法で処分します。粗大ごみは自治体に連絡して収集を依頼し、指定された日時に搬出します。量が多い場合は、車でクリーンセンターに直接持ち込む方法もあります。
すべての不用品を搬出したら、最後に部屋の清掃を行います。長年のほこりや汚れをきれいにすることで、気持ちよく遺品整理を締めくくることができます。賃貸物件の場合は、契約書を確認し、どの程度の原状回復が必要かを確認しておきましょう。
不用品の正しい処分方法と買取サービスの活用
不用品と判断したものでも、適切な方法で処分・リユースすることが大切です。特に価値のあるものは買い取ってもらうことで、処分費用を賄えたり、プラスになったりすることもあります。
主な処分方法と買取サービスの選択肢を以下の表にまとめました。
方法 | 主な対象品 | メリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|---|
自治体のゴミ収集 | 可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみ | 費用が安い、または無料。 | 分別ルールが厳しい。収集日が決まっている。自分で搬出する必要がある。 |
家電リサイクル法対象品 | テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機 | 法律に則って正しく処分できる。 | リサイクル料金と収集運搬料金がかかる。指定の引取場所への持ち込みや販売店への依頼が必要。 |
買取専門業者 | 骨董品、美術品、貴金属、ブランド品、着物、古銭など | 専門知識を持った査定士が適正価格で査定してくれる。出張買取に対応している場合も多い。 | 業者によって査定額に差が出る。ジャンルによっては対応不可の場合がある。 |
リサイクルショップ | 家具、家電、衣類、雑貨、本など幅広いジャンル | 様々なものを一度にまとめて売却できる。持ち込みですぐに現金化できる。 | 専門的な品物の価値を正しく評価されない可能性がある。買取価格は比較的安価になりがち。 |
フリマアプリ・ネットオークション | 趣味の品、ブランド品、まだ使える家電・家具など | 自分で価格設定できるため、高値で売れる可能性がある。 | 出品、梱包、発送の手間がかかる。買い手とのトラブルのリスクがある。売れるまでに時間がかかる場合がある。 |
どの方法を選ぶにしても、まずは親族と相談し、故人の大切にしていたものを安易に手放さないようにしましょう。買取を依頼する場合は、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を行うことで、より良い条件で売却できる可能性が高まります。
業者に依頼すると決めた方へ 失敗しない優良業者の選び方

遺品整理を業者に依頼すると決めたものの、「どの業者に頼めばいいのかわからない」「悪徳業者に騙されたくない」と不安に感じる方は少なくありません。大切な故人の遺品を安心して任せるためには、信頼できる優良業者を慎重に選ぶことが何よりも重要です。
後悔しないための業者選びの具体的な方法と、悪質な業者を見抜くためのチェックポイントを詳しく解説します。
遺品整理業者のサービス内容を比較する
一口に遺品整理業者といっても、提供しているサービスは様々です。基本的な整理作業だけでなく、買取や特殊清掃、各種手続きの代行など、幅広いニーズに対応している業者も増えています。
まずは、自分の状況にどのようなサービスが必要かを考え、それを提供している業者をリストアップすることから始めましょう。
主なサービス内容には以下のようなものがあります。
サービス項目 | 内容 | 確認ポイント |
---|---|---|
遺品の仕分け・梱包 | 遺品を「貴重品」「形見分け品」「供養品」「リサイクル品」「不用品」などに丁寧に仕分けし、梱包します。 | ご遺族の意向を丁寧にヒアリングしてくれるか、捜索してほしい物のリストに対応してくれるかを確認しましょう。 |
不用品の搬出・処分 | 仕分け後の不用品を適切に搬出し、法令に則って処分します。大型家具や家電の運び出しも任せられます。 | 一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者か、許可業者と提携しているかを確認することが重要です。 |
遺品の買取 | 骨董品、貴金属、ブランド品、まだ使える家電など、価値のある遺品を査定し、買い取ってもらえます。 | 買取金額を作業費用から差し引くことで、全体の費用を抑えることができます。古物商許可の有無は必ず確認しましょう。 |
遺品の供養・お焚き上げ | 故人が大切にしていた人形、写真、仏壇など、そのまま処分することに抵抗がある品を、提携する寺院などで供養します。 | 合同供養か個別供養か、供養証明書が発行されるかなどを確認しておくと安心です。 |
ハウスクリーニング | 遺品をすべて搬出した後の部屋を清掃します。賃貸物件の明け渡し前や、家を売却する際に利用されます。 | 清掃範囲(水回り、床、窓など)がどこまで含まれているか、見積もり段階で確認しましょう。 |
特殊清掃 | 孤独死などで発見が遅れた現場の消臭、消毒、害虫駆除などを行います。専門的な知識と技術が必要です。 | 特殊清掃に対応しているか、専門の薬剤や機材を使用しているか、近隣への配慮は徹底しているかを確認します。 |
デジタル遺品整理 | パソコンやスマートフォン内に残されたデータ(写真、SNSアカウント、ネットバンクなど)を適切に処理します。 | パスワード解除やデータ移行、アカウント削除など、どこまで対応可能かを確認しましょう。プライバシー保護の体制も重要です。 |
これらのサービスの中から、ご自身の状況に必要なものを明確にし、複数の業者に問い合わせて対応可能かを確認することが、効率的な業者選びの第一歩です。
悪徳業者に注意 実際にあったトラブル事例
残念ながら、遺品整理業界には依頼者の悲しみや不安に付け込む悪徳業者が存在します。事前にトラブル事例を知っておくことで、怪しい業者を回避しやすくなります。
- 高額請求のトラブル
「見積もりはあくまで概算です」と言われ、作業終了後に「不用品が予想より多かった」「特殊な処分費用がかかった」などと理由を付けて、見積もりの数倍もの高額な追加料金を請求されるケースです。特に「トラック積み放題」プランを安易に利用すると、後から法外な費用を請求される危険性があります。 - 遺品の不法投棄
回収した遺品を適切に処分せず、山林や空き地などに不法投棄する悪質なケースです。不法投棄は犯罪であり、業者だけでなく、排出した依頼主が責任を問われる可能性もゼロではありません。 - 貴重品の盗難・不正買取
遺族が把握していない貴金属や現金、骨董品などを黙って持ち去ったり、「これは価値がない」と偽って不当に安く買い叩いたりする手口です。作業に立ち会えない場合は特に注意が必要です。 - 強引な契約
訪問見積もりに来た際に「今日契約してくれれば大幅に値引きします」などと契約を急かし、冷静な判断をさせずにサインを求めるケースです。一度契約してしまうと、キャンセル料を請求されることもあります。
このようなトラブルに巻き込まれないためにも、次のチェックポイントをしっかり確認し、慎重に業者を選びましょう。
優良な遺品整理業者を見極める5つのチェックポイント
数ある業者の中から信頼できる一社を見つけ出すために、以下の5つのポイントを必ずチェックしてください。
1. 許可や資格の有無を確認する
遺品整理に関連する業務を行うには、国や自治体からの許可が必要です。許可を持たずに営業している業者は違法であり、トラブルの元凶となりかねません。必ず公式サイトなどで以下の許可の有無を確認しましょう。
許可・資格名 | 内容と重要性 |
---|---|
一般廃棄物収集運搬業許可 | 家庭から出るごみ(一般廃棄物)を収集・運搬するために、市区町村から受ける許可です。この許可なしに家庭ごみを回収することはできません。自社で許可を持っていない場合は、許可を持つ業者と提携しているかを確認しましょう。 |
古物商許可 | 遺品を買い取る際に、都道府県の公安委員会から受ける許可です。この許可なく買取業務を行うことは古物営業法違反となります。 |
遺品整理士 | 遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。法規制や遺品の取り扱いに関する専門知識を持つ証明となり、スタッフがこの資格を保有している業者は、より安心して依頼できる指標の一つになります。 |
2. 見積書の内容が明確か確認する
優良業者は、必ず作業前に詳細な見積書を提示します。見積書は、料金トラブルを防ぐための最も重要な書類です。以下の点に注意して、内容を隅々まで確認してください。
- 作業内容(仕分け、搬出、清掃など)が項目ごとに記載されているか
- 料金の内訳(人件費、車両費、処分費、養生費など)が明確か
- 「作業一式」のように、内容が不明瞭な項目が多くないか
- 追加料金が発生する条件が明記されているか
- 買取品がある場合、その査定額と相殺される金額が記載されているか
最低でも3社から相見積もりを取り、料金だけでなくサービス内容や条件を比較検討することが鉄則です。電話やメールだけで済ませず、必ず訪問見積もりを依頼し、現場の状況を直接確認してもらった上で正確な見積もりを出してもらいましょう。
3. スタッフの対応は丁寧か
問い合わせの電話や訪問見積もり時のスタッフの対応は、その会社の姿勢を映す鏡です。大切な遺品を任せるのですから、信頼できる人柄かどうかもしっかり見極めましょう。
- 言葉遣いが丁寧で、親身に話を聞いてくれるか
- 質問に対して、曖昧にせず分かりやすく説明してくれるか
- 故人や遺族の気持ちに寄り添う姿勢が見られるか
- 服装が清潔で、身だしなみが整っているか
少しでも「威圧的だ」「対応が雑だ」と感じたら、その業者への依頼は見送るのが賢明です。
4. 口コミや実績が豊富か
業者の公式サイトに掲載されている情報だけでなく、第三者からの客観的な評価も参考にしましょう。
- 口コミ:Googleマップのレビューや口コミサイトなどで、実際に利用した人の評価を確認します。良い評価だけでなく、悪い評価の内容にも目を通し、どのような点に不満が出やすいのかを把握しておくと参考になります。
- 実績:公式サイトに掲載されている作業事例(ビフォーアフターの写真など)や、年間作業件数を確認します。実績が豊富な業者は、様々な状況に対応できるノウハウを持っている可能性が高いです。
実際に利用した人の生の声や具体的な作業事例は、サービスの質を判断するための貴重な情報源となります。
5. 損害賠償保険に加入しているか
どんなに優良な業者でも、作業中に誤って壁や床を傷つけたり、大切な遺品を破損してしまったりするリスクはゼロではありません。万が一の事態に備え、業者が「損害賠償責任保険」に加入しているかを確認しましょう。
保険に加入している業者であれば、事故が起きた際にきちんと補償してもらえます。公式サイトに記載がなければ、見積もりの際に保険の有無と、その補償範囲について質問しておくことをおすすめします。
この確認を怠らないことが、万が一の際の安心につながります。
まとめ

遺品整理を自分で行うか業者に依頼するかは、遺品の量や時間、ご予算、そして精神的なご負担など、ご遺族が置かれた状況によって最適な選択が異なります。
どちらの方法にもメリットとデメリットがあるため、絶対的な正解はありません。この記事で解説した比較項目や診断チャートを参考に、ご自身の状況に最も合うのはどちらかを見極めることが重要です。
後悔のない形で故人様を偲び、大切な思い出を整理するための一助となれば幸いです。